ザ・自作ラーメン
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第三十三話 自作ラーメン戦争【新春の陣】2004
今年初めの自作ラーメン試食オフ会に出品するためにいくつかのラーメンの復刻を試みます。21話の「三銃士の威力」や30〜32話の「大勝軒風煮干ラーメン」しかしことごとく再現に失敗してしまいます。同じレシピでそのレシピを作り出した本人であっても全く同じラーメンを再現することの難しさがあり味を安定させるには何度も反復練習を繰り返さないと納得のいくラーメンが出来ないものと言う事を再認識させられました。
2004年2月15日日曜
今回のオフ会用に21話の「三銃士の威力」を再現する!
チャーシュー用の豚バラブロックと豚出汁が足りない場合に備えて豚シャブ用のスライス肉を用意。
三銃士ラーメンの味の決め手は何と言っても牛スジで牛肉と牛脂の良質な甘みを活かした所がポイントになります。
ゲンコツと鶏モモ肉。
多少分量は違うのですが全く違うラーメンに仕上がってしまいました。
原因は牛スジで牛スジに付いている牛脂の部分が少なかったようで以前に作った時のように牛独特の甘みが全く表現できていません。
その他にも豚骨を煮出す時間を今回は実験も兼ねて24時間炊き込んだのですがそれも影響しているようです。
しかしそれを差し引いても全く違ってしまったのです(^^;
豚骨は途中で骨を追加するなどしないでそのまま24時間炊き続けたのですがかなり茶色がかってきてしまいました。
やはりいつも炊いている14時間前後が素のスープとしては1番美味しい時間帯に感じます。
(火力や炊き込む量寸胴の大きさなどによっても変わると思いますが)
その筋の情報によると牛脂は肉片や牛脂、筋の部分の分量が安定していないため味に差が出てしまうのでかなりの吟味が必要だと言うことでした。
それならば次回同じようなコンセプトで作る時は安い牛肉と牛脂を別に仕入れるか牛脂だけで調整した方が遥かに味が安定しそうなので筋は使わずに牛脂だけでバランスをとる事にチャレンジしてみようと思います。
牛絡みのラーメンでやってみようと思っているのは「すき焼き風ラーメン(薄味・濃味)」と三銃士ラーメンのようなパンチの効いた牛脂ラーメンをやってみようと思っています。
煮干ラーメンの試作 その1
三銃士ラーメンの再現が短期間ではかなり難しいとの判断で現在進行中の大勝軒風煮干ラーメンを出品しようとこちらも再現してみることにしました。前回の感触でほぼ間違いなく同じ物が作れると考えていたのですが・・・

煮干ラーメン用のタレ

煮干を前回と同じようにこれでもかと内臓と頭を取り除いて下処理してみました。

タレに漬け込まないでそのまま煮込むタイプのチャーシュー
ここまで来るとチャーシューと言うより煮豚と言った方が合っていそうですね(^^;

完成!煮干ラーメン!?
煮干の違いや食材を入れるタイミングの違いによってこれまた別物のラーメンになってしまいました(汗)普通の醤油ラーメンとしてはかなりの出来に仕上がっていますがどうも煮干がうまく表現できていません。まだもう1回試作するチャンスがあるので今度は厳選素材を使って試そうと思います。
千葉県九十九里浜産の青口イワシで煮干ラーメンの試作 その2
事前調査で永福町系大勝軒は千葉の九十九里浜産の青口イワシを使っているとの情報を得たのでその情報提供者と町田の乾物屋巡りをして最高の煮干をゲットしようと出かけてきました。私にはその眼力は無いのですが何しろお供していただいているのが理事長様なので心強い限りです。私の行きつけの?同じ町田の乾物屋「柾屋」が休みだったので河原商店へと足を伸ばしてみました。品揃えは豊富で珍しいものでは、ありそうでなかなか売っていないサバ節などが売っていました。通常スーパーなどではサバ節だけでは売っていなくて他の節との混合節として売っているのが一般的です。

お徳用千葉九十九里浜産青口イワシ
800g
680円
多少日焼けしている感じの色になっています。

←クリックで拡大
千葉九十九里浜産青口イワシ
400g前後
500円
ちょっと小ぶりなサイズ

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最高級千葉九十九里浜産青口イワシ
300g前後
450円
色形とも最高の理事長推薦商品です。

←クリックで拡大

更に後日オフ会前日です。
足りなかった保冷剤とストッパーつきビニール袋や予備に保冷容器とミニじょうごなどを購入。

結構お気に入りの前回の32話と同じ味付けの玉子

コストもかかるためお気に入りでは無いのですがテスト的に豚バラスライスを煮豚にします。

豚骨を超強火で短時間で煮出します。
(32話と殆ど同じなので詳細はそちらで)

左が鶏ガラと右が鶏ガラと豚骨のブレンドスープ

お徳用以外の煮干をそれぞれ
@下処理無し
A頭だけ排除
B完全下処理
の3通りで試してみました。

出汁としては流石と言うか噂通り濃い煮干の出汁が出来上がります。苦味も普通の煮干よりもかなり強いように感じました。

そして実際に麺を入れてそれぞれ試食そして見ましたがどうも思っているようなと言うか前回(32話)の物とは違うものになってしました。
前日(当日)の夜中の3時まで粘って試作をしましたが結局納得のいくものが出来上がりませんでした(>_<)
煮干ラーメンを出品すると打診していたので悔しい限りですがとても試食をして欲しいようなレベルではありません。
そこで急遽再現には自信がある焼き魚風ラーメンとでも言いましょうか「神の杖」を出品することに・・・
しかし再現には自信が有ると言っても鶏ガラスープはほぼ同じですが豚骨スープは煮干ラーメン用で若干違っていてその他にも足りない食材(ラードなど)がもう残っていないので時間も時間ですし再現のしようが無いのでぶっつけ本番になってしまいました(汗)
失敗の連続だったために当日の出来がとてつもなく不安でしたよ。
自作ラーメン戦争【新春の陣】2004 会場リポート!!
気分を一新していきなりですが練馬区某所の会場に到着です(笑)

それにしても皆さん違反者ばかりで困ります。
コンロが5個も付いた巨大コンロです。
これだけ有れば1度に数種類のスープが作れてしまいますね。。。
そしてその横にはオーブンが2段重ねと約1万キロカロリーの強力コンロまでもが設置されていましたよ。
強力ガスコンロの拡大図
一般家庭でこんな物を使っているなんてそうそう居るものではありません(笑)

今回参加の玉将さんもそうですが今回の会場の主であるお兄さんと玉将さんには次回からはハンデを貰いましょうか?

■直接参加■
《作り手》
お兄さん@東京/自作ラーメン界のアントニオホドリゴノゲイラ1000の技を持つ男。
横浜在住さん@神奈川/自作ラーメン界の理事長的存在、ウンチク王でもある。
たけあきさん@茨城/彗星の如く現れた謎の人物、東の秘密兵器か!?
にんじん@神奈川/完食系ラーメンには妙なネーミングをしたがるらしい。
《食べ手》
HIBIさん@東京/山と自然を愛す自作ラーメン界の清水国明的存在。
藤田さん@東京/ラーメン店「一二三」で修行されたプロ。4月に独立開業予定!

■遠隔参加■
《作り手》
とっちゃん@東京/アメリカはデトロイト仕込みの技でラーメン店開業を目指す!
t-cognacさん@京都/云わずと知れた西の雄ながら西の秘密兵器として初上陸!体調不良のため欠場
玉将さん@大分/自作ラーメン界の豚骨先生を務めている白濁豚骨の伝道師。

★メニュー&順番★
・お兄さん………薬膳!?「中華風塩ラーメン」
・横浜在住さん…岡山風「和風豚骨醤油ラーメン」
・たけあきさん……豚骨ベースの魚介系「つけ麺」
・とっちゃん………野菜たっぷり「タンメン」
・玉将さん………こってり「無臭白濁豚骨ラーメン」
・にんじん………神の杖「和風白醤油ラーメン」
お兄さん 薬膳!?「中華風塩ラーメン」
今回の会場提供者でもあるお兄さんからの順番です。
当人の腕写真で麺をハーフサイズの50gに分けています。

素スープと作り足し方式の塩タレ

具はアスパラ、柔らかチャーシュー、メンマ、ウズラの半熟玉子
参加者からのお兄さんへの感想の抜粋
総合評価は非常にハイレベルなラーメンと感じました。私は結構、食べ歩いているのですが正直いうと繊細な塩ラーメンというのはあまり好みの枠に入りません。でもこのラーメンはまた食べたいと思ってしまいました。ひとつひとつの単体はすばらしいものなのですがそれ以上に総合的なバランスが非常に良いと感じました。

奥深さは抜群です。中華らしい中華の味でしたただし、もう少しシンプルなインパクトがあるとわかりやすい味になったかもしれませんやはり比内地鶏で食べたかったです。

横浜在住さん 岡山風「和風豚骨醤油ラーメン」
私も以前に使った事がある札幌ラーメン用の生麺。
横浜在住さんがチャーシューの薄切りをしようとしているところ。

左の写真が豚骨スープと魚介スープ魚介スープは当日鰹パックで追い鰹をしていました。

食べ手として参加のHIBIさんが持参してくれた濃度計と塩分計です。
それぞれのスープの濃度と塩分を調査!極秘です(笑)

横浜在住さんが自分の麺茹でをしているショットです。
前回もそうでしたが横浜在住さんは軽量スプーンやレードルを使わずにタレやスープを入れて完成させています。
自分なりの感覚が出来上がってしまっているのですね。

具は柔らかチャーシュー、半熟玉子、メンマ
参加者からの横浜在住さんへの感想の抜粋
やはりスープに麺が負けていると思います。横浜在住さんの、今後のテーマは「麺」ですね。スープや具をコントロールするテクニックは十分にあるのですから、麺に個性が出ると、さらにスープを含めたトータルな完成度が上がるのではないでしょうか。期待しています。

岡山ラーメン自体を私は知らないのですが、この作品の味の方向性は私自身の非常に好きな部類に入ります。半サイズではなく一杯サイズで食してみたいと思わせる一杯でした。さすがは理事長の作品だけありひとつひとつが抜け目のない仕上がりに感じました。それでもって全体のバランスが良いのですから・・・。はっきり感じられた追い鰹の風味が私には印象的でした。近くにあれば通ってしまう味でした。

たけあきさん 豚骨ベースの魚介系「つけ麺」
豚骨と鶏ガラをじっくり煮込んだ素スープとシンプルな醤油タレ

左が自作麺 右がたけあきさん本人で麺を取り分けています。

具はチャーシュー、メンマ、マスタードの芽

この後横浜在住さんの豚骨スープでスープ割をしたところこれが相性の良さに会場の皆が驚きました。
この後発送分に両者の合体スープを入れるという反則業も(笑)
参加者からのたけあきさんへの感想の抜粋
店でつけ麺を頼むことは殆どないのですが、自作ではよくやっています自分の場合、つけ麺は「麺」が命だと思っていますので、大変満足でした。麺が生きています。こういう生きた麺は、製麺所のもので出会うことは稀です。やはり自家製麺ならではのものでしょう。スープ割りに横浜在住さんの豚骨スープを使いましたが、これがバツグンにうまかった。サバとカツオの両者の特長が見事に出ましたね。今回のオフ会での最大の収穫ではなかったでしょうか。

麺とスープのバランスがよかった。あの麺は腹いっぱい食べたかった!

とっちゃん 野菜たっぷり「タンメン」
右が自家製麺 左がとっちゃんらーめんキットの調味料類

タンメンなので生野菜を炒めてスープと一体化させる必要が有りますので会場には来れなかったとっちゃんに代わってお兄さんが調理しています。と同時に横浜在住さんが麺茹でを担当。

具はタンメン用野菜、半熟玉子、チャーシュー
参加者からのとっちゃんへの感想の抜粋
完成度が高いラーメンでした試食キットで大量に作られていて、安定した味を残せる技術が感じ取れます試食キットはプロへの登竜門なのかも(笑)

ハッキリ言って美味しかったです。繁盛しそうな店レベルです。全体のバランスでいくと今回のオフ会で一番好きな一杯です。ただ他のメニューと違い炒めたての野菜がのってますから一概に同列評価はできないんでしょうけど。今まで食べてきたタンメンの中でも一番手美味しかったです。(そんなにたくさんタンメンを食べたわけじゃないのですが・・・)

玉将さん こってり「無臭白濁豚骨ラーメン」
皆が興味津々の素の豚骨スープです。
タレもスープも試飲させろ〜!との声が1番多かった(笑)

皆で手分けして完成させます。
具は超薄切りチャーシュー、ネギ、メンマ、高菜
参加者からの玉将さんへの感想の抜粋
玉将ラーメンはいつもの玉将さんらしい味のある豚骨ラーメンです。万人受けのするラーメンと思います。但し白濁鶏を食べてしまうと、非常に素直で且つ力強いスープなので玉将ラーメンの方の評価が下がります。玉将ラーメンは緻密に設計された味、鶏白濁ラーメンは素材のパワーが引き出された自然の味…と言葉にしてみましたが、やっぱり巧く言い表せません。

とにかく完成度が高いラーメンですそれも玄人好みのする完成度というか、ナチュラルな完成度です麺屋武蔵の海老油みたいなインパクトの合わせ技があれば熊本の細川家の客人になれるレベルだと思います。

にんじん 神の杖「焼き魚風ラーメン」
麺は前回のオフ会でも使用した太麺

試作段階でバタバタとしていましたが何とか出品できて一安心。

ほ〜た〜る〜の♪ひ〜か〜あり♪
全て食べ終えて遠隔参加の方への発送準備です。
赤っぽい服がたけあきさんで白っぽい服が横浜在住さんです。
たけあきさんはジュラシックパーク1に出てきたDNAを盗んで逃げてしまうプログラマーに似ていましたよ(笑) 失礼!
参加者から私へのラーメンの感想
感想1 今回食べた中で食べる前に一番期待していたのがにんじんさんの作品でした。あの個性的なタレと魚粉が「どんな作品に仕上がるのだろう」と想像させられました。結果的には魚粉があまり生かされていなったような気がしたのと、タレの個性が前面に出てきていなかった感じがしました。あとは、その他「具」のところにも書きましたが「ネギ」が足を引っ張った感じがします。総合評価では少し辛口で「普通」にしましたが、何かのバランスが少し違うとたぶん大化けする作品のような気がして惜しい限りです。いろいろな可能性を秘めた点では最高の作品だと思います。
感想2 香味油でひとつの方向性に持っていってる仕上がりは私的には好きですね。あまり他に見ない感じなので非常に興味が湧く一品です。鯵の煮干粉を入れている効果も出ていると感じます。ただ各項目に書いたとおり細かな箇所に幾つかのツメの甘さを感じます(私もそうなんですが・・・)これが改善されれば非常にハイレベルなものに仕上がるように感じます。
感想3 オリジナリティーある味だと思います今回3という評価は、今後に期待してのことですトータルでのコンセプト=目指すゴールのイメージがなんとなくまだ希薄なのではないかと感じましたおそらくこの原因は、煮干しラーメンからの急遽メニュの変更によるものだと思います。
感想4 年寄りの体には少しハードでしたが、若い人には好まれる味でしょうね。若くないですが、嫁さんはGOOと言っていました。
感想5 噂通り、好みの分かれそうなラーメン。あえてバランスを崩したスタイルを残しつつ、ベース味のバランスを工夫するともっと良くなるでしょう。
感想6 具の見た目など完成度は高める余地があるかもしれませんが香味油と粉のインパクトがすべてを覆ってしまう強烈なインパクトがありますオリジナリティがあるところがいいですね。
感想7 スープは塩分をあわせてくれれば5です。においも含め、項目評価より、総合評価に対して高評価させていただきたいです。ただ、これがポスト「大勝@永福」かと聞かれたら『全然違いますね」でしたね。別次元でおいしいラーメンです。
私の弱点を皆さんズバリと見抜いていらっしゃいますね。具に関してはあまり力を入れていないのです(^^;
今の私はスープ命と思って取り組んでいます。
しかし料理暦自身が浅い私には後々大きな課題になるとも思いますのでもう少し力を入れなければならないですね。
iいろいろありがとうございました。
次回開催は7月の予定です。
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